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Face or Body

第19章 結婚直前最後の事件

―――数時間後―――……

救急救命センター処置室――………

自らの意思で
キャリアエリートの道を外れ
現場での正義を貫こうとした
東三条忠興の命の灯火が
消えようとしていた。

カズマの母
京子に刺された
デーブの胸部の傷は深く
輸血が間に合わない状態で
出血性ショックで意識もない状態だった

確保した
カズマと母親への取り調べを
課長の久保寺
さしてサクラコ、シンタロウ、タモツに
託して
ヒカルはこの救急救命センターに
デーブを付き添ってきた。

その時…
『……おぉ… 嬢ちゃん… あれ?泣いてんの?…… か かっ…かっこ悪いぜ… … …』
とデーブがうっすらと
目を開けてヒカルに
話しかけた

ヒカルは涙と鼻水を
だらだらと垂らしながら
『デーブさ~ん… やだ!!しっかりしてよ… 私…ひとりぼっちになるじゃん!!』
と声を絞り出すように
デーブの手を握り…
囁いた。

『……嬢ちゃん。 …泣き顔、意外ソソられちゃうなぁ… … … あれか?アキちゃんも、嬢ちゃんの な なき…泣き顔みて… エロいなぁって…思ってるのかな?』
相変わらずの
セクハラ発言…

『そうかもね…』
とヒカル…
いつもならヒカルは
そこでデーブに
『横浜港に沈めますね』と
答えるのだけど…
今はそんなことを言えない…

『あ… 3つだけ…』とデーブ

『………』
ヒカルは涙が溢れるのを
拭おうとせずに
デー部の手を握り
その手を頬にすりつけて頷く。

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