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Face or Body

第4章 ヒカル&アキラ最初の事件

その日
ヒカルは彼女にしては珍しく
丈の短い膝上のスカートに
薄手のブラウス姿で
駅のホームに佇んでいた。

少し離れてアキラが
そのヒカルの様子をうかがっている。

今日2人は
交番勤務の空き番の日…
しかも
ヒカルは今日から1週間休暇をとっていた。

ヒカルは
得意の剣道をはじめ
居合道、合気道、柔道で自然に身に付けた
相手の気を感じる能力を発して
自分に向けられる
レイプ犯の空気を受け止めようとしていた。

………!!
感じる!!……ごくわずかだけど
私を見守るアキラではない視線
それと
その視線に含まれる
一瞬続々と寒気を感じる
ドロドロとした欲望の気!!

電車が駅のホームに滑るように入ってきた

(通勤快速 新横浜行き…
    次の停車駅は… 海浜新町~)

駅のアナウンスが流れる…
ここから次の海浜新町までは
ノンストップで15分…
レイプ犯の今までの行動パターンでは
まずは
この15分間で
獲物の着衣の臀部に
小瓶状の容器に入れ隠し持っているであろう
自分の精液を
かけるつもりだろう。

きっと
次はあなたをレイプします
今日はそのための
予告を兼ねたマーキングタイムです…
って
いいたいのかもね…
ヒカルは背後から絡み付くように
身体にまとわりついてくる
レイプ犯であろう男の気に
神経を注ぎながら
電車に乗り込んだ。

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