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『オヤジさん…。』
今や鎌田なきあと
私の右腕となり
闇世界で頭角をあらわしてきた
香月が報告にきた。

どうやら
県警本部が
連続女性失踪事件の捜査のために
数名の女性警察官を
潜入させたらしい…。

『そのなかに、あの女刑事がいるらしいです。……マキマチヒカル…。』
香月は
恨めしげな声をだして
私に教えてくれた。

『マキマチって…』

私と香月の会話を耳にはさんだのか
カケルが
私と香月の間に割って入ってきた。

私は
『カケルは今はがまんだ!!　お前の復讐は、このヤマが片付いたあとだ。』
そう言ってカケルを抑えた。

カケルも不憫な奴だ…。
いつか
その復讐を実現させてやる。

だが今は
今は私自身の50年来の敵…
港竜会を壊滅させるのだ。

警察の潜入よりも早く…。