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Face or Body

第4章 ヒカル&アキラ最初の事件

アキラに取り押さえられた男は
ひとまず
駅務室に駅員たちにより
連れていかれた。

その男が
駅員に事情聴取され
同時に別の部屋では
ヒカルが
男にされたことを駅員に聞かれていた。

パトカーが駅に到着した。

アキラは覚悟を決めて
駆けつけた警察官たちに
自分たちのした
単独行動と
その結果として
この数ヵ月間にわたり
海浜署管内で発生していた
連続婦女暴行および傷害事件の
有力な被疑者を
確保した可能性が高いことを報告した。

このアキラの報告に
海浜署に設置された捜査本部はどよめき
そして
歓喜に包まれた。

しかし
休日の新人婦警であるヒカルと
その先輩警察官であるアキラには
その後
単独行動をとったあげくの
囮捜査まがいの被疑者確保には
捜査本部長からの
キツいお叱りの言葉があった。
ただ…
操作をてこずらせた
被疑者確保の殊勲は
そのお叱りの言葉を相殺したばかりか
ヒカルには
近々、海浜署生活安全課の
私服警察官つまり
刑事としての異例の栄転が内示された。

その数日後…。
ヒカルの下着とスカートに付着した
男の精液と
過去の連続婦女暴行および傷害事件の
被害者に付着した
犯人の精液をもとにした
DNA鑑定結果が決め手となり
ヒカルとアキラが確保した男。

高城翔【タカシロ カケル】に
逮捕状が出された。

『まだ、高城は容疑を否認しているが、証拠となるDNA鑑定が出てるんだ… 自供は時間の問題だ』
捜査関係の刑事たちは
口を揃えて
呟いた。

こうして
ヒカルがその身体を挺したことで
急転直下
【海浜市連続婦女暴行傷害事件】は
幕を閉じた。

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