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念願の港竜会を倒した私にとり
もう
闇世界での頂点である必要性はないのだが…

1つだけ
ある息子へのかりを返す必要があった…
私が息子たちと呼ぶ者らは
様々な理由で
表世界からドロップアウトした存在だ…。
たった1人の例外を覗き…

―――高城翔【タカシロ　カケル】―――
この息子だけは
闇世界の私…山縣直としての私ではなく
表世界での篤志家である
横浜海浜組社長の時任一朗という
私を頼り
更正を求め私にすがってきた
若者だった

カケルは
闇世界での私の息子
福間コウスケの婦女暴行傷害および痴漢の
濡れ衣をきて
3年間服役した…。

カケルを犯人に仕立てたのは
私がコウスケを助けるための
とっさの機転だったが
彼に無実の罪を着せたのは私である…。

彼には
そのかりを返さねばならない…。

しかもカケルへの償いは
港竜会を潰すことを優先したため
カケルをずいぶん待たせてしまった。