Face or Body
第45章 ダンナと呼ばれた男…
母が亡くなり
柳は俺には興味がなかったのか
7歳の子供に何ができるというのだと
思ったのか…
ほどなく俺は解放された…
足首に重りをつけられて
海へと放り投げられた…。
奇跡的に足首の重りがほどけて
意識を失いながら海流に流された…。
流されながら
父と母が意識を失った俺に
夢の中で言ってくれたのを覚えている…。
『一平!!私たちの恨みを晴らして…』と…
さいわいにも
千葉にある海岸に流されつき
俺を保護してくれた
老夫婦に引き取られて
育てられた…。
俺は幼いながら記憶を
まったく失ったように装い
大きくなった。
老夫婦には感謝と罪悪感を俺は覚えている…
俺はその老夫婦のもとで
柳を打ち倒すことだけを考えていた。
警察官の道を選んだのは
まっすぐな正義なんていう
陳腐な理由なんなではなく
警察の上層部に登り
表の顔をつくること…
そして裏では
京浜会という東京を拠点とする
暴力団を操り
横浜から海浜を取り仕切る
港竜会をぶっ潰す…
その2つを
俺は俺がいきる目標とした。
しかし
運命は皮肉だ…。
俺が闇世界で力をつけるうち
闇世界では
オヤジなる男が存在し
やはり
港竜会をターゲットにしていることを知った
…
ほどなく
オヤジなる人物が
山縣直…。
父とともに柳たちのクーデターに散った
あの組長の息子と知った。
――スナオ兄ちゃん!!
遠い昔
俺を可愛がってくれた
俺の憧れ存在。
オヤジはまだ
薬物には手を出さずに着実に
港竜組を追い詰めた。
そして壊滅させた…。
皮肉にも
俺の表の顔…警察官として
誇れる教え子
マチマチヒカルも
港竜会の壊滅に潜入捜査官として
大打撃を与えてくれた。
俺は…
薬物にも手を染めて
港竜会を潰そうとした…
それを察知した公安捜査官の
青柳圭一郎【アオヤギ ケイイチロウ】も
殺めてしまった…。
汚れきった正義では
仇をうつ機会すら逃したということか…
せっかく
海浜の町に戻ってきたのに…
『さて… これからどうするかな…』
村山一平は
もう1本
タバコに火をつけて
海浜署の屋上から
ベイエリアを眺めて
深々とタバコの煙を吸い込んだ。
柳は俺には興味がなかったのか
7歳の子供に何ができるというのだと
思ったのか…
ほどなく俺は解放された…
足首に重りをつけられて
海へと放り投げられた…。
奇跡的に足首の重りがほどけて
意識を失いながら海流に流された…。
流されながら
父と母が意識を失った俺に
夢の中で言ってくれたのを覚えている…。
『一平!!私たちの恨みを晴らして…』と…
さいわいにも
千葉にある海岸に流されつき
俺を保護してくれた
老夫婦に引き取られて
育てられた…。
俺は幼いながら記憶を
まったく失ったように装い
大きくなった。
老夫婦には感謝と罪悪感を俺は覚えている…
俺はその老夫婦のもとで
柳を打ち倒すことだけを考えていた。
警察官の道を選んだのは
まっすぐな正義なんていう
陳腐な理由なんなではなく
警察の上層部に登り
表の顔をつくること…
そして裏では
京浜会という東京を拠点とする
暴力団を操り
横浜から海浜を取り仕切る
港竜会をぶっ潰す…
その2つを
俺は俺がいきる目標とした。
しかし
運命は皮肉だ…。
俺が闇世界で力をつけるうち
闇世界では
オヤジなる男が存在し
やはり
港竜会をターゲットにしていることを知った
…
ほどなく
オヤジなる人物が
山縣直…。
父とともに柳たちのクーデターに散った
あの組長の息子と知った。
――スナオ兄ちゃん!!
遠い昔
俺を可愛がってくれた
俺の憧れ存在。
オヤジはまだ
薬物には手を出さずに着実に
港竜組を追い詰めた。
そして壊滅させた…。
皮肉にも
俺の表の顔…警察官として
誇れる教え子
マチマチヒカルも
港竜会の壊滅に潜入捜査官として
大打撃を与えてくれた。
俺は…
薬物にも手を染めて
港竜会を潰そうとした…
それを察知した公安捜査官の
青柳圭一郎【アオヤギ ケイイチロウ】も
殺めてしまった…。
汚れきった正義では
仇をうつ機会すら逃したということか…
せっかく
海浜の町に戻ってきたのに…
『さて… これからどうするかな…』
村山一平は
もう1本
タバコに火をつけて
海浜署の屋上から
ベイエリアを眺めて
深々とタバコの煙を吸い込んだ。