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Face or Body

第5章 オヤジ(年齢未詳)

世の中には
ドラマを越える不幸で絶妙の
巡り合わせがあると
私は思うときがある。

まさに
この2つの私に救いを求めてきた
迷える息子たちの声は
同じ事件のものだったからだ。

表世界で
面倒をみていたカケルが
闇世界で
可愛がっているコウスケに利用され
今…
痴漢容疑がかかっている。

私は
まずコウスケを救済した。

コウスケが獲物として接近した女が
実は
婦人警察官であったこと…
その婦警にすでにコウスケが
精液を身体に付着させたこと…
警察にはコウスケのDNAサンプルが
残っている…。

私は
警察上層部との人脈を使い
そのDNAサンプルを
先日
カケルが私の事務所に忘れていった
彼のハンカチを使い
DNAを検出してもらい
警察にあったコウスケのDNAサンプルと
差し換えるように指示した。

……これで…
カケルは
連続婦女暴行犯として
逃れることのできない状況になった。

カケルにはコウスケのために
しばらくは
塀のなかで苦しい思いをさせてから
あとで
ご褒美をあげればいいか…。

私は
カケルがゲイであることを知っているから…

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