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Face or Body

第8章 確保へ…

ヤベエ!!

まさか?

この女刑事…
この瞬間を待っていたのか?
マジか?
ヤベエよ!!
しまった!!

石渡も身体を反転させ
扉付近に落ちた
自分の拳銃に飛びかかる!!

ガチャ!!
ガチャ!!

拳銃のロックを解除する両者の音が
室内に響いたが
一瞬の差で
ヒカルが銃口を石渡に向けた。

『動くな!!』
ヒカルは全裸のままで
肩幅に足を開き
万全の銃撃体制をつくり
石渡を捉え
石渡に静止を促した。

『もうすべてを終わらせなさい!!石渡ぁ!!』
ヒカルは
怒りを怒鳴り声にかえて
石渡にぶつけた。

『銃を棄てよ!! 後ろを向け!! そこへ膝まずけ!!』
ヒカルは
石綿が模造拳銃を床に投げ置くのを
確認したのち
慎重に間合いをつめた。


ちくしょう!!
やっぱり俺の人生はクソだったか…
マッハによる薬物に侵され
警官をヤッちまい…
今から
クサい飯をくう刑務所か…

まあ
オヤジか港竜会に殺されるよりましか…

そう諦めた石渡の視界に
デーブの拳銃が
真横…
手を伸ばせばギリギリ届く場所にあるのを
認識したが…
もう抵抗する気力は
石渡にはなかった…。


と…その時!!
現場であるこの廃工場の周囲を包囲した
警察が
犯人へ問いかけるため
スピーカーを用意していたが
ハウリングを起こした…

ピ――――――――――――――!!
キュイ―――――――――――ン!!

金属音に
異様な恐怖感と錯乱を起こすのが
合成麻薬マッハに侵された人間の反応だ…

この
ハウリング音が
再び石渡を狂暴な錯乱状態に導いた。

石渡は横に飛び込み
デーブの拳銃を掴み
後方のヒカルに振り向きざま
発砲した!!

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