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Face or Body

第9章 オヤジ…そのⅡ

私の表世界での仕事は
土木建築業…。
一代で横浜海浜組という
会社を立ち上げた。

今では
公共事業をはじめ
大手ゼネコンからの受注を請け
さらに
最近では土木建築の先端技術を
海外にソフトとして販売し
近年では
海外からの技術研修生を
受け入れている。

そして
この海浜市では
海浜組のオヤジとして
恵まれない環境で生きる
若者の手助けの手助けなんかを
求められる篤志家になっている。

ここまで来るのに
私は50年ほどかかった…。
あっという間に感じるが…。
因果応報を感じる瞬間もある。

およそ50年前…
1960年代初期…
私の家族は瓦解した
俺の父が可愛がっていたある男の
許せぬ裏切るで…

私は理不尽な裏切りを憎んだ
しかし
50年という時間は
理不尽な裏切りさえもそれは
見る角度さえ違えば
正義に映ることもあるという
清濁あわせ持った正義を
教えてくれた…。

そう言えば…
あの少年はもう定年前くらいの年齢に
なっているのか?
いつまでも
絶対的な正義を貫いている
バカな生き方を
選択していないことを
私は心から願っている。

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