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Face or Body

第11章 3年後…ヒカルの場合

ヒカルのスマホの着信音が…。

高まっていたアキラとヒカルに
冷や水を浴びせるかのように
マンションの部屋に鳴り響いた。

二人は顔をあわせて

プッ…と苦笑いをした

『またか… 』
アキラはヒカルの中から
まだ逞しい状態を維持したものを抜いた。

『まただね …ゴメンね―――………』
ヒカルは
申し訳なさげに
アキラから身体を離して
スマホに手を伸ばした。

『はい。青山』
ヒカルが
ひとりの女から
海浜署生活安全課の女性刑事へと
シフトチェンジして
スマホをとった。

『……はい。 ………ええ、 ……はい。了解しました!! 直接、現場に向かいます』

アキラは
そんなヒカルを
愛情一杯の瞳で眺めていた。

なかなか休暇の合わない
警察官同士の交際では
愛の交換中にも
緊急連絡が入ることは
そう珍しいことでもない…

ヒカルが
アキラに振り向いて
『ホント…ごめ…』と言いかけるのを
『ごめんなさいは、事件がすんでからだよな』
と笑いながらアキラが切り返した。

ヒカルは
アキラに思いきり抱きつき
キスを交わしてから
『アオヤマヒカル巡査長、現直します!!』

警察官らしくない敬礼をわざとして
マンションを出ていった…。

アキラはヒカルを見送ると

『さて… 今日はヒマヒマな1日になったなぁ… ちょっくら実家にでも顔だすか…』

ひとり呟いた。

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