テキストサイズ

天使と悪魔

第10章 想い・その心

・千賀side

玉「千賀、助けて千賀どうしたんだよ!目を覚まして頼むから」



とつぜん聞こえて来た声にハッとする。



千「タ…マ」



そしたらいつの間にかまた洞窟にいてよ。



山「えっ、なんで?どうして術が」



術?術ってなんだよ、亮太

目の前には、縛られているタマの姿が。



玉「千賀、俺だよ分かる」

千「ハッ、タマなんで縛られてるわけ?」



そう言うと。

お前がやったんだろ、みたいな目で見られちまう。

えっ、俺が?



千「亮太、なにをしているタマを放せ」

山「何って?これからこいつの気を頂くところさ」



そして、怪しく笑う亮太を見て唖然としてしまい。



千「はあっ?冗談じゃないおまえ天使のくせに!?」

山「ふんっ」

千「えっ、違うの?」

山「随分と態度を変えるんだね悲しいよ」

千「亮太」

山「じゃさ、俺の代わりに千賀がやる?」

千「えっ?」

山「動かしてやるから」

千「はあっ?」

山「天使が天使を襲うのを見るのも面白そうじゃん」

千「何を言って…」



すると、勝手に身体が動き出し。



千「くっ、やめろ俺はもうお前の思い通りになんか」



タマの前に引っ張り出されそれでも必死で抑えていると。



玉「せっ、千賀!」

千「大丈夫だタマ俺は宮田を裏切ったりしない、だから信じろ!クッ」

玉「うん信じてる、それに千賀なら恐くないし」

千「タマ、ふっ」



が、見つめ合う俺達を見て亮太が叫ぶ。



山「お前も俺に逆らうんだ俺のこと嫌うの」



その瞳の奥は悲しみに満ち

心の中に、ズキンと何かが突き刺さった。






ストーリーメニュー

TOPTOPへ