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天使と悪魔

第10章 想い・その心

・千賀side

千「亮太お前はいったい」

山「俺は魔族と悪魔のハーフだよ」

千「なっ」

山「ふっ、異端児って奴」

玉「‥‥っ」

山「白い羽根は母親譲り、だけどお陰で回りから冷たい眼で見られ15のとき、仲間に陵辱された天使みたいだから、ただそれだけの理由でさ!クッ」

千「りょ…」

山「くっ、何が天使だ悪魔も天使もやっちまえば同じただの欲の塊でしかない」

千「それは違う」

山「違くない!」



でも俺は―

そんな、こいつを見て思ってしまう。

本当は、愛されたいんじゃないかって。

眼にいっぱい涙を溜ながら叫ぶその瞳の奥には。

悲鳴のようなものが見え
、助けてって足掻いてるように思え。

ふと前に、わったーが言っていた事を思い出す。



横「俺達は、最初に覚える感情が孤独なんだ」

千「えっ?」

横「生まれたときに自分を産んだ親は死に父親は毎日天使狩りにあけくれ子供は放りっぱなし、だから仕方なく気の合った者同士つるむ五関や郁人、塚ちゃんもそういった仲間だった」

千「ガヤさんは?」

横「あいつは長の息子だったから大事にはされてたさ俺らと気が合い仲は良かったけどな、フッ」



“みんな寂しいんだ”そう言っていた。

だから、余計に天使を求めてしまうのかもしれないと

俺らの気は温かく心に安らぎと優しさを与えてくれるらしい。

悪魔は、本当は愛を求めているのかもしれないな。



玉「千賀なにを考えてる」

千「ふっ」



俺は、亮太と向き合い。



千「俺がお前の相手をしてやるよ」

山「えっ?」

玉「ちょ、なにを言ってるんだ千賀」

千「だから、タマには手を出さないでくれ」

山「本気?フッ」

千「あぁ、俺の気を好きなだけ吸えばいい」

山「分かった、じゃあ遠慮なく頂くけどいいんだね」

千「構わない、フッ」



それを聞き躊躇する事なく俺の服を脱がしてく亮太。



山「クスッ、震てるじゃん」



だけど、覚悟を決めたとはいえやっぱり恐い。

それに…



二「千賀、おれ千賀のことが大好き ニコッ」



くっ、ニカ、力が…抜けていく‥



玉「ダメだ、そんなことをするんじゃない!」



俺はニカの面影を求め遠のいていく現実を感じていた

その与えられる感覚の中で。





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