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・藤ヶ谷side

藤「バカ、相変わらず心配かけさせる奴だったく」

北「震え…止まら‥ねん…だ‥ｸｯ」

藤「心配するな治まるまでずっとこうしててやるから」

内「北山」



と、内ってやつが傍へ来て驚いた顔をし俺たちを見つめた。



藤「おまえ何が目的でこいつに手を出した」

内「おっ、俺は好きやから北山だって」

藤「あぁ、そうだったんだろうな」

内「えっ」

藤「こいつが俺以外のやつにそう簡単に身体を預けるわけないからよ」

内「おまえ妬かないん俺と北山は」

藤「なわけねぇだろ、けどこいつが好きになるって事はお前」

内「なんや」

藤「悪い奴じゃない」

内「‥‥っ」



悔しいけどさ。



藤「が、好きになるんならちゃんとこいつの心の中も見ろよ」

内「心の中？」

藤「そうだ、北山がなにを抱え苦しみ悩んでいるか、おまえ知ってるの」

内「‥‥っ」

藤「気づいてやらなかったから、こんなことになっちまったんだろうが」

内「それは、ｸｯ」

北「藤…ヶ谷‥おま…えにそれ‥言えない…し」

藤「えっ？んまぁ俺も同じ事をしてしまったんだけどな､ﾊﾊｯ」

内「はっ？」



そっ、そんな眼で見るな内



内「説明してくれへんか？こいつは何を抱えてるんやお前ら恋人同士やったんやろ」

藤「やったんじゃなく今でもそうだ」

内「してたんちゃうんか」

藤「こいつは、俺ら悪魔を受け入れられない身体なんだよ」

内「どうして？」

北「くっ」

藤「話してもいい？」



そう聞くと、コクンと頷く



藤「トラウマさ」

内「なっ!?」



そして俺は北山の心の中に今もある闇を話して聞かせたんだ。



内「すっ、すまんかった！だからお前いつもダメやゆうてたんやな、ｸｯ」

北「う…ち‥ｸｯ」

内「そやけど俺の気持ちはホンモノや、もう無理強いはせぇへん。せやからやり直すチャンスをくれ」

藤「‥‥っ」



こっ、こいつ俺の前でなんてことを。

―と、それを聞き考え込む北山。

おっ、おいお前まさか。

ふと、ニカと健永のことが脳裏に浮かぶ。

でも、それでもお前が選んだ事なら俺は従うよ。

だけど、この想いは変わらない。

いつまでも永遠に―

そんな気持ちで俺はこいつの口が開くのを待っていたんだ。

その沈黙の中で。





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