天使と悪魔
第3章 狭間の中で
ハァハァ、はぁはぁはぁ、ミツみつ助けて!
暗闇の中、俺は誰かに追われていた。
いったい誰に?
二「行き止まりだ、どうしよう」
もーわけ分かんね。
迷い込んだ場所が、誰かの敷地だったのか。
ガサガサッ、ガサッ!
来る、来るよ!うっわあぁ
思わず眼をつぶったら。
「お前、こんな所で何やってるの?」
へっ?
とつぜん声をかけられ恐る恐る開けてみると。
目の前には覗き込む、黒い人影が。
「五関、早くここから離れた方がいい嫌な予感がする」
えっ?もう1人いるのか。
「とにかく着いて来な」
グイッと腕を引っ張られ、俺は五関とか呼ばれたやつに連れてかれて。
「ここまで来れば大丈夫だろう」
月明かりの中、見えた黒い大きな羽根。
チッ、また悪魔か…
「俺の名は横尾渉」
「五関晃一、宜しく」
「あっ、二階堂…高嗣‥です」
しかし―
横「ニカ」
二「えっ」
横「ふっ、そう呼ばせて貰う」
その微笑みが何故だか懐かしく思え。
五「で、なんであんな所にいたの?迷子 クスッ」
二「違うよ!」
横「理由なんか、どうでもいいじゃん」
五「横尾」
横「俺達だって人には言えない事情を抱えている」
二「‥‥っ」
横「だからハグレ族になったんだし」
二「ハグレ…族?」
なに?それ…
五「一族のしきたり、やり方について行けなくなった俺ら悪魔のことさ」
横「互いの事は追求しない干渉し合わない、ただ必要であれば助け合う」
五「お前も、そのハグレ族の一員ってわけ?」
二「‥‥‥」
横「こんな所で1人、ウロウロしているって事はそうなんだろ」
やっぱり俺は、悪魔なんだ
二「聞いてもいい?」
横「んっ?」
二「俺の背中に生えている羽根って黒?それとも白?どっち」
五「黒だけど、月明かりの中でもハッキリと分かる」
二「そっ」
五「変なんやつ」
もう、認めるしかなかった
横「暫くは、俺達と一緒にいればいい」
五「お前みたいなガキが、1人で生きていける程この世の中そう甘くはないから」
二「ガキじゃねぇもん」
横「ふっ」
ミツ、俺はもうミツと一緒にはいれないんだね。
それだけは分かった悲しみと寂しさの中で―
・
暗闇の中、俺は誰かに追われていた。
いったい誰に?
二「行き止まりだ、どうしよう」
もーわけ分かんね。
迷い込んだ場所が、誰かの敷地だったのか。
ガサガサッ、ガサッ!
来る、来るよ!うっわあぁ
思わず眼をつぶったら。
「お前、こんな所で何やってるの?」
へっ?
とつぜん声をかけられ恐る恐る開けてみると。
目の前には覗き込む、黒い人影が。
「五関、早くここから離れた方がいい嫌な予感がする」
えっ?もう1人いるのか。
「とにかく着いて来な」
グイッと腕を引っ張られ、俺は五関とか呼ばれたやつに連れてかれて。
「ここまで来れば大丈夫だろう」
月明かりの中、見えた黒い大きな羽根。
チッ、また悪魔か…
「俺の名は横尾渉」
「五関晃一、宜しく」
「あっ、二階堂…高嗣‥です」
しかし―
横「ニカ」
二「えっ」
横「ふっ、そう呼ばせて貰う」
その微笑みが何故だか懐かしく思え。
五「で、なんであんな所にいたの?迷子 クスッ」
二「違うよ!」
横「理由なんか、どうでもいいじゃん」
五「横尾」
横「俺達だって人には言えない事情を抱えている」
二「‥‥っ」
横「だからハグレ族になったんだし」
二「ハグレ…族?」
なに?それ…
五「一族のしきたり、やり方について行けなくなった俺ら悪魔のことさ」
横「互いの事は追求しない干渉し合わない、ただ必要であれば助け合う」
五「お前も、そのハグレ族の一員ってわけ?」
二「‥‥‥」
横「こんな所で1人、ウロウロしているって事はそうなんだろ」
やっぱり俺は、悪魔なんだ
二「聞いてもいい?」
横「んっ?」
二「俺の背中に生えている羽根って黒?それとも白?どっち」
五「黒だけど、月明かりの中でもハッキリと分かる」
二「そっ」
五「変なんやつ」
もう、認めるしかなかった
横「暫くは、俺達と一緒にいればいい」
五「お前みたいなガキが、1人で生きていける程この世の中そう甘くはないから」
二「ガキじゃねぇもん」
横「ふっ」
ミツ、俺はもうミツと一緒にはいれないんだね。
それだけは分かった悲しみと寂しさの中で―
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