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・戸塚side

桐山「郁人に伝言があったら伝えとくで」

戸「あいつどうしてる」

山「かなり、心配しているみたい」

戸「くっ」

山「ごめん、こんなことになって」

戸「亮太のせいじゃない、気にするなって」

山「でも、あのときだって俺が」



えっ？すると。



山「申し訳ありませんでした」

戸「ちょ、どうしたの」



いきなり土下座をする亮太



山「俺がやらせたんだ」

戸「‥‥っ」

山「俺が、勝手にトッツーを、くっ」

戸「そっか、だから河合があんなに怒っていたわけ」

山「俺、身体を張ってでも護るから」

戸「亮太」

山「もう二度とあんな思いさせたりしない」

戸「顔を上げて」

山「トッツー」



そう言うと目にいっぱい涙を溜めながら見つめてくる



戸「もう分かったから自分を責めないで」

山「くっ、ﾋｸｯ」

戸「それにあんな事があったから、俺は河合と仲良くなれたのかもしれないし」

山「えっ」

戸「だって全く興味がなかったから、ｸｽｯ」

山「悪魔に？」

戸「うん、でも今は」

桐山「好きになってくれはったんですか？」

戸「ﾆｺｯ」

山「俺たち仲間だよね」

戸「もちろん、だから亮太も命を粗末にしたらダメだよ」

山「はい」

桐山「えぇ話しや、ｸﾞｽｯ」



それから―



戸「伝えて河合に」



“俺はお前のものグズグズしていないでサッさと捕獲しに来い”



山「トッツー」



“大好きだよ河合”



桐山「ほな、言ってきやーす」



だから待ってる俺は、お前を信じて。

そして今度こそ全てをあげるから。

捕らわれているのに、心が温かいのは。

きっと俺の中に河合がいるからだと思う。

離れていてもあいつの笑顔が、俺を包み込んでるのが分かるんだ。

それと―



山「よーし頑張るぞ」

戸「うん、ﾆｺｯ」



こいつもね、ﾌﾌｯ!

不思議なことに、ぜんぜん不安を感じてはいなかった

信じる想いが、そこに強くあったからかもしれない。





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