テキストサイズ

天使と悪魔

第20章 強い絆と共に

・北山side

「さぁ、最後の役目を果たしに行け」



言われなくてもやるわ。



「天界で会えるのを楽しみにしているぞ」



そして、その言葉を最後に聞こえなくなり。

天界…か‥



戸「北山」

北「トッツー」



で、目を覚ますと目の前にはこいつがいてさ。



戸「このまま行く気?」

北「あぁ」

戸「藤ヶ谷に、会わなくて後悔しない?」

北「もう決めたことだ」

戸「‥‥‥」



だが、その時もう1つ驚くことがあったんだ。



屋「北山」



屋良さんお前ずっと覗いていたのか?ハァ

いきなり話しかけられた時にはビックリしたわ。

まっ、それがこいつの能力だから仕方ねっけど。

太輔は追いかけて来るのだろうか。

ふと、脳裏にそんな思いが浮かぶ。

屋良さんが後から行くって言ったのを聞き。

けど、すぐさまそれを否定した。

出来れば来ないでくれと。



戸「会いたいくせに」



うっせーわ、もう人の心の中を読むんじゃねぇ。



戸「強情っぱり、クスッ」



悪いか、生まれつきだから仕方ないだろ。

俺達が行く先、東の山までは数時間かかる。

だから、山のふもとへ着く頃には夜になっていた。



戸「ここいらで、野宿するしかないんじゃない?」

北「そうだな」

戸「あっ」

北「んっ、どうしたんで」

戸「用足し、フフッ」



と、トッツーはそう言うと場を離れて行き。



北「んなこと、思いたったみたいに言うんじゃないわ」



俺は、独りそこで空に輝く満点の星を見つめながら。

太輔と出会ってから、今日までの事を思い出していた

あいつへの想いにひたり、その面影を求め。

明日は、いよいよ魔王との決戦の日。

全てがそれで決まる、そう覚悟しながら。





ストーリーメニュー

TOPTOPへ