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・藤ヶ谷side

神「しかし、ハラハラしたぞ」

藤「えっ」

神「もっと強くなれ藤ヶ谷太輔、宏光がいなくなったときのお前の姿を見て何度そう思ったか」

藤「あっ」

神「が、よく立ち直った」



ずっと見ていたのか。



神「みな聞くがいい神頼みという言葉があるが私は、お前たちの願いを聞くために存在してるのではない」

ニ「じゃなんの為に」

神「見守り必要なら試練を与え生きていく強さを得させる為にだ」

北「‥‥っ」

神「そうであろ宏光」

北「そういう事か」

神「困難を乗り越えてこそ強くなる、お前は私にそう言った」

北「あぁ」

五「虎は我が子の為を思い崖から突き落とすと言われている、つまりそれと同じって事」

神「この世界はいや未来はお前たちで切り開いて行くもの、だからあえて試練を与えた神としてそれが私の愛し方だったからだ」



神としての―



神「こんな愛し方しかできなかったのだよ」

北「…親父」

神「初めてそう呼んでくれたな、ﾌｯ」

北「あんたはやっぱり神だわ」

神「できることなら一度でいい、お前を子として抱きしめたかった」

北「‥‥っ」

神「が、天界にいる間お前は私に近づこうともせず、それだけが心残りだ」

北「すまね、ｸｯ」

神「よい、私はお前のような息子がいるだけで幸せだ誇りに思う」

北「なら俺は、あんたの子である事に恥じない生き方をするぜ」

神「お前なら、そう言うと思ったよ」



それは慈愛というものだったんだろう。





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