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天使と悪魔

第5章 訪れる慟哭

・戸塚side

河「惚れてるんだ、あいつお前らの長に」

戸「なっ!?」



ひと昔前までは悪魔が天使を好きになるだなんて絶対に考えられない事だった。



宮「まさかキタミツも」

河「多分じゃなきゃ一緒にいなかったんじゃないか」



逆に、天使が悪魔を好きになる事だって。



河「もしかして太輔を助け傷の手当てしたのもそいつ」



何かが変わろうとしている



河「俺がトッツーや、ここの連中に助けられたみたいに」

宮「えっ」



そんな気がした―

考えてみれば分かる事じゃん。

今の彼らの血の中には天使の血が混じっているんだから。



戸「捜そ」

宮「誰を?」

戸「その藤ヶ谷って人をだよ」

河「いいの?」

戸「うん、北山は俺にとっても大切な存在」



なんとしても助けたい。



河「分かった俺もあいつを捜さなきゃならないと思っていたから」



そうすれば道は開ける。



戸「宮田は玉森の傍にいてやって、ニコッ」

宮「トッツー」

戸「大丈夫あいつはそんな柔なやつじゃない必ず元に戻る」

宮「うん」



そう信じ俺達は行動を起こすことにしたんだ。

それからこうして巡り会った悪魔たちと。

少しずつ心を通わせて行く事となる。

けれど、それは新たな波乱の原因になってしまうことに誰も気づかないまま。

2つの種族が交わるには、まだ 多くの柵(シガラミ)と問題が残されていた。





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