
泣かぬ鼠が身を焦がす
第26章 嘘八百
「今日もいい子にしていたか?」
「触んな……っ、くそ」
あいつは俺が身動き出来ないのをいいことに気持ち悪い笑みを浮かべながら頭を撫でてくる
年をとって分厚くなった手が髪に触れるだけで背筋に嫌な感じが駆け抜けた
くそ
心の中でまた呟いたけど、そいつに俺の気持ちなんて微塵も伝わらず
「キスをしてやろう」
と言って顔を近づけてくる
「い、やだ……っ、ん……ぐ……ゔ」
べったりと合わされた唇
ぬるりと挿入される舌
口の中に流される臭い唾液
全部が気持ち悪くて
吐き気がする
俺は堪らずに挿入された舌を噛んだ
「いっ……!」
痛みに顔を歪めて俺から離れたあいつの口の端からは血が滲んでいる
「このクソガキが!!!!」
「痛っ……」
噛まれたことに腹を立てたあいつが、俺の顔を殴ってきた
普通に拳で殴るかよ……っ
これ絶対明日腫れるやつだ
俺のこの抵抗が余程想定外だったのか、俺を殴っても苛立ちの治らない様子の総理大臣様は俺の服を乱暴に破って身体をうつ伏せに反転させた
「そんなに早く挿れて欲しいなら、口で言えば良いだろう……っ」
と、自分の汚いそれを俺のアナルに押し当てた
