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短編集

第2章 ヤクザ × 学生









「坊ちゃん、食事の時間です。」



「うん、今行く。」







組のおつきの人に呼ばれて読んでいた本を閉じ腰を上げる。




弘樹とも呼べない、ヒロとも呼ばせない僕はいつの間にか坊ちゃんと呼ばれることで安定していた。







しかも余所者の僕に優しくしてくれるいい人たちばかり。






「龍牙さん、帰ってこないね。」



「今忙しいですからね。」





あくまで僕には仕事が忙しい、そう言いたいみたいだけど僕は知ってる。










真田組とやりあってるんでしょ?




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