短編集
第3章 王子 × 奴隷
「リン王子のご帰還である!!道を開けよ!!」
「はっ!!」
伝統と歴史ある門が開き王城への道が開く。
ここはアルファーン王国
現国王サラフの統治のもと、国民が安全に活気を持って暮らす理想の国。
優秀な跡継ぎ リン王子が遠征を繰り返し国土を歴代最高とした時代である。
「リン様お帰りなさいませ!」
「ただいま戻った!父上はどこにいる?」
「執務室におられます。」
そう言って踵を返す姿はまさに若い頃、英雄と呼ばれたサラフ王の面影を残す眉目秀麗な姿。
外見もさることながら、武術や勉学にも優れた1000年に一度の秘宝と呼ばれるリン王子は国民から絶対的な信頼を持ち国政を安定に保つうちの一人である。