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偽りの向こう側

第16章 ライン四日目~夜~

ほろ酔いだった。

それだけが理由じゃない。

内に秘めていた嵐への想いを聞いてほしかった。

「名前も顔も知らない奴を好きになれるん?」
「私だってそれに驚いてる」

ふと瑛士の方を向いた。

ドキッとした。

表情がほとんど窺えない瑛士の横顔は
毎日目にする嵐のアイコン似ていた。

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