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偽りの向こう側

第17章 嵐(ライン五日目)

時計の針は深夜2時を回っていて
居酒屋は閉店となり半ば強制的に店から出された。

立つことがやっとの義母を支え居酒屋の店員が
予め用意してくれていたタクシーに乗り込む。

「それでね嵐くんがね私に好きって」
「何回目だよ、その話」
「でも……会えないし……」

義母は嵐に想いが通じたことを喜んでいる半面
嵐に会えないことにもどかしさを感じていた。

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