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偽りの向こう側

第19章 嵐(ライン六日目)

「俺が?どういうことだよ」
「……一方的に私の身体を……」

義母はそれ以上のことを
口に出来ないのか俯いた。

「なんだ……起きてたのかよ」
「最低ね。仮にも私は瑛士の母親よ」
「その母親が息子を捨て出ていこうと
しているがな」
「捨てるんじゃない!距離を置こうと
言っているの!」
「同じことだろ。出ていくんだから」
「あんなことされて平然と一緒に暮らせるわけ
ないでしょ!」
「そうか?俺は平気だけど」

売り言葉に買い言葉。

分かっている。

ただ義母に出ていってほしくないだけ。

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