テキストサイズ

偽りの向こう側

第19章 嵐(ライン六日目)

「はぁ?母さん正気か?」

昨夜ラインでミナミを振ったというのに。

「正気よ。嵐くんが私を受け入れてくれるって」
「そんなはず……あるわけ……」

そんな約束は交わしていないどころか
昨夜からスマホの電源は
オフにしているというのに。

「とにかくそういうことだから」

義母は大きなバッグを2つ抱えた。

「ちょっと待てよ……そんな一方的に……」

義母は睨むような目付きで俺を見据えた。

「一方的なのは瑛士でしょ?」

ストーリーメニュー

TOPTOPへ