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枕営業~遥香はセックスを武器にした~

第11章 本條斗真の事情②

「それ……全部食うの?」

藤咲遥香のトレイには
カツ丼とラーメンが乗っている。

「はい!今夜の分まで!あ、隣失礼します!」

俺の隣に座るとそれらを美味しそうに頬張った。

「社長も社食でランチするんですね」
「社長とランチなんて恨まれちゃいそう」
「女子社員全員敵に回しちゃったかも」
「このカツ丼ちょっと味が濃いかも」

藤咲遥香はほぼ一人で喋っていた。

良く言えば天真爛漫。

悪く言えばガサツ。

いずれにしても
これまで関わりを持ったことがない
タイプの女だった。

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