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枕営業~遥香はセックスを武器にした~

第20章 水谷文乃の事情①

「おはようございます」

本條グループ出社二日目にして
早くも気分は萎える。

拓哉のことを考える。

このままでいいのか。

私は利用されているだけ。

そんなことは分かっている。

「おはよう」

私とは対照的な本條の爽やかな笑顔。

本條グループが買収の危機に
晒されているというのに。

「あの……尾崎さんは?」
「今日は休み。楠田さんに頑張ってもらうよ」

本條と二人きり。

チャンスなのにそんな気分になれない。

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