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枕営業~遥香はセックスを武器にした~

第28章 水谷文乃の事情③

「本條に頼まれたんですか?梶ケ谷と遥香さんを
別れさせろって」

本條は遥香を迎えにいくと言っていた。

「あの御方はそんなこと頼みませんよ。
俺の意思です」

尾崎は酒が回ったせいか初めて自分のことを
「俺」と口にした。

「一人になる斗真さんに好きな女と一緒に居て
ほしいという尾崎さんなりの心遣いよ」

尾崎がそこまで本條のことを
気に掛けていたなんて。

「後付けになってしまいますが、本條社長より
俺が先に女が出来てしまうのは気が引けるので」

尾崎が私に視線を送る。

「尾崎さん……それって……私の……」
「いけませんか?」

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