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愛したカノジョは指名手配

第14章 佐伯翔太②

「翔……髪の毛切ってあげようか」

妹が亡くなって以来
会社帰りに立ち寄った所といえば
この『スナック彩』だけだった。

休日は何もする気が起きず
部屋で呆然としているだけだった。

床屋にも二ヶ月近く行っていない。

「今、切れるのか?」
「ぅん。この店の二階に設備は整ってる」
「じゃ……頼もうかな」

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