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愛したカノジョは指名手配

第21章 桜庭淳平④

俺は姉ちゃんが付けている香水の匂いが
苦手だった。

香りがきつく何度もやめてほしいと
お願いしたが姉ちゃんは聞く耳を持たずにいた。

柑橘系だったらまだ許せるがやたらと甘く
鼻にツンとくる香水だった。

「ただいま」

ビラを配り終え店に戻ると彩は顔色が悪く
レジカウンターにもたれ掛かっていた。

「ぁ……おかえりなさい」

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