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「彩……」

彩を問い詰めようとしたが足元のふらつきを
目にしてやめた。

「ん？」
「体調悪そうだな。二階で休んでろ」

今にも倒れてしまいそうな彩を
抱えようとした瞬間
香水の匂いを更に強く感じ取った。

そして……

赤い口紅が剥がれ落ちていることを
俺は見逃さなかった。