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愛したカノジョは指名手配

第24章 初めて私が死亡とされた日

「御両親が亡くなられているというので弟さん
である淳平さんにお願いしたい。お姉さんを
どうか俺に……」
「お姉さんって……彩は俺の……」

淳平は言葉を濁した。

「お姉さんですよね。違いますか?」
「そ……それは……」

淳平にとって私は恋人である。

しかし世間ではきょうだい。

私の存在を恋人だと公言してしまったら……

淳平はその先を考えているのだろう。

それは翔太さんも同じで私をあえて淳平の姉に
置き換え様子を窺っているのだろう。

「彩……ちょっと席を外してもらってもいいかな。
淳平さんと二人きりで話がしたい」

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