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愛したカノジョは指名手配

第25章 桜庭淳平⑤

どういうことだ……

佐伯は新聞を畳むとレジカウンターに置いた。

「鈴木彩は死にました……と言っても偽者ですが」
「そんなことは分かって……」

俺は慌てて口を塞いだ。

佐伯は全てをお見通しだろうが
俺が彩を匿っていることを口にしては
いけない気がした。

犯人隠匿を認めることになる。

それはすなわち
ここに居るのは鈴木彩だと
認めることになってしまう。

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