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愛したカノジョは指名手配

第25章 桜庭淳平⑤

「俺と彩の結婚を祝福するしか道は残されて
いません」
「冗談じゃない。姉ちゃんを真っ当に弔う
ことも憚れたというのに、彩まで奪おう
なんて……」
「彩を奪うなんて一言も言っていませんよ」
「だって彩と結婚を……」

俺が彩に好意を寄せていることくらい
分かっているだろう。

「淳平さんはこれからも彩の弟ですよ」
「……ふざけんな」

佐伯の胸ぐらを掴んだ。

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