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愛したカノジョは指名手配

第25章 桜庭淳平⑤

「やめてッ!」

俺と佐伯の間に彩が割って入った。

棚が崩れた音が彩の元まで聞こえ二階の部屋から
慌てて飛び出して来たのだろう。

彩は俺ではなく……佐伯を庇うように抱き付いた。

「翔太さん……大丈夫?」

佐伯の口元から滴る血を彩が素手で拭う。

「大丈夫……ありがとう彩」

佐伯は彩の肩をポンポンと軽く叩くと
起き上がった。

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