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愛したカノジョは指名手配

第26章 佐伯翔太⑤

「今日まで彩を……ありがとうございました」

淳平は俺の一言で彩との別れを実感したのか
耐えきれず泣き出した。

恋人を盗られたという心境か。

「お待たせ……しました……」

小さい鞄をひとつ抱えた彩が二階から降りてきた。

「荷物はそれだけか?」
「ぅん……淳平のお姉さんの私物を借りていた
から……」
「行こうか」

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