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愛したカノジョは指名手配

第37章 桜庭彩佳⑤前編

「これは……」

橘はおもむろに立ち上がると私に向かい
一礼をした。

「捜査の御協力ありがとうございました」
「はい?協力……捜査って……橘さんの仰る
意味が……」

橘龍平は「警視庁公安部副総監長谷川基樹と
申します」と警察手帳を私に見せた。

「け……警視庁……副総監……えぇ?」

副総監という地位がどれだけのものなのか
分からないが……

私は狼狽えた。

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