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愛したカノジョは指名手配

第37章 桜庭彩佳⑤前編

「仕事を続けるわけには……勝手を言ってしまい
申し訳ありません」

娼婦を辞めたい旨を橘に伝える……

これが最大の難関だった。

橘の素性は未だに分からない。

殺されてしまうと思ったりもした。

しかしそれ以上に翔と私の恋を貫きたいという
想いが強かった。

「彩佳さん……これを受け取ってください」

橘が私に手渡した物は私名義の通帳と印鑑だった。

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