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愛したカノジョは指名手配

第38章 桜庭彩佳⑤後編

そしていずれにしても淳平と翔には鈴木彩の
存在がある。

指名手配犯である鈴木彩を受け入れた理由は
察しがつく。

私が長期間家を空けていた寂しさを突如現れた
鈴木彩で埋めていたのだろう。
淳平は小さい頃から人一倍寂しがり屋だった。
両親が亡くなってからは尚更である。

淳平のことを心配しながらも私は御殿場に
帰ることが出来なかった。
両親が残してくれた遺産を騙し盗られ
借金まで抱えてしまった。
淳平に申し訳なく顔向け出来ずにいた。

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