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愛したカノジョは指名手配

第5章 初めてのカレシ

佐伯さんの私の名を呼ぶ優しい声が心に染みる。

「俺のことも名前で呼んでみて」
「しょ……翔太さん……」

私は身内以外の男性を初めて下の名前で呼んだ。

「慣れたら『さん』は外してね」

年上の男性を呼び捨てにするなんて
私に出来る日が訪れるのか。

「彩……」

涙を拭う佐伯さんの手が髪の毛に触れ
そして頭を撫でられた。

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