ホントに天使!?【完結】
第2章 人間界に落ちちゃった!
コンビニで購入したビニ傘と弁当を手に、ユーキは帰り道を急いだ
季節は春先だと言うのに、降り注ぐ雨のせいで肌寒いせいか、そう遅くもない時間帯なのに、人通りが少ない
「・・・ん?」
ユーキは視界の先に、白い布のようなものを捉えた気がして、立ち止まる
なんだ・・・?
人・・・・女か?
ユーキは不審気に様子を伺う
この雨の中、傘もささずにずぶ濡れで立ち尽くしている…警戒心が生まれても不思議ではない
「・・・・・」
訝しげに見つめるユーキに気づきもせず、その女はボーっと立ち尽くしたまま雨にうたれている
――いやいや、
怪しい人には近づかないのが一番でしょ
ユーキは今目にした光景をなかったものとして、歩き出した