ホントに天使!?【完結】
第10章 昔の記憶
無理やり閉じていた目を開けると、相変わらずぼんやりとした月明かりが見える
「・・・・・・ユーキ?」
ドキッ!!
と、心臓が大きく跳ねた
見上げると、ベッドの上のマヤが、身体を起こして俺を見ている
「マヤ・・・・
起きてたの・・?」
ユーキも布団から身体を起こす
「・・・夢を見たの・・・」
「夢?」
「ユーキが泣いてる夢・・・」
「は?」
マヤが、ベッドから立ち上がりユーキの前に回り込んで座る
真剣な顔のマヤが、両手でユーキの頬を包み見つめる
「ユーキ、泣いてない?」
「泣いてねぇよ」
ユーキが苦笑しながら答えると、至近距離のままマヤがニコッと笑う
「良かった。夢だったんだ」