ホントに天使!?【完結】
第16章 思い出よりも未来へ
ぎゃいきゃい言い始めた2人に溜め息をつき、席に腰掛けなおした時
「おっ、噂をすれば!」
前に座っていたユーキの肩を、カケルがバシバシと叩いた
「おい、いい加減に―・・」
振り向いたユーキの目に、階段を駆け降りてくる彼女の姿が映る
「・・え・・?」
言葉も出ないほど茫然としているユーキの横までくると、ニコッと笑顔を見せる
「ユーキ、おはよう!皆さんもおはようございます」
「おはよう、マヤちゃん。今日も可愛いね~」
「オヤジか」
カケル達とのやり取りに、くすくすと笑っていたマヤが、すっとユーキの腕を捕る
「ユーキ、ちょっと付き合って?」
「何?ここじゃ話せない話なの?」
「内緒でーす」
エイコに向かって可愛く舌を出すマヤに手を引かれ、操り人形の如くフラッと立ち上がったユーキは講義室を後にした