
ホントに天使!?【完結】
第4章 信じる?信じない?
―― 昨夜 ――
「いや・・・あの、とにかくさ、帰った方がいいんじゃないかな。家の人も心配してるだろうし、帰り道わからないなら交番で聞けばいいし、ね?」
ユーキは努めて冷静を装いながら、少女に話しかける
こんなのと関わってるほど、暇じゃねぇんだよ
頼むから、さっさと帰ってくれよ…
数時間の自分の行動を恨みながら、ユーキはこっそりと溜め息をつく
「こうばん・・・?」
「え?あ~・・お巡りさん、わかる?警察、お巡りさん」
「お巡りさんにも、天界への帰り道はわかりません・・・」
少女は、悲しそうな顔でシュンとうなだれる
「でもさ、とりあえず誰かに助けを求めた方がいいんじゃないかな?警察でも・・・病院でも」
「・・・・・」
「・・・大丈夫だって!きっと帰れるよ・・・・・交番までは一緒に行ってあげてもいいし」
ユーキなりの精一杯の優しさである
と、言うかとりあえず、この状況をなんとかしたかった
