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マーメイドな時間

第6章 ホテルヘルスに……

 俺の名は「滝繁」。えっ!? 聞いたことあるって?


 いや、そりゃ、中には知ってる人もいるだろうよ。


 今日はホテヘルを呼ぼうと、スポーツ新聞の広告記事を見て、電話した。


「ホテルヘルス倶楽部あんでるせん」


 ラブホの部屋をおさえ、希望の女性のタイプを言った。


 まあ、この際、若かったら誰でもいい。多少のブスでもかまわない。


 せっかく来てくれた相手に悪いってもんだ。


 だが……。


『あんでるせんの名前にふさわしい娘がいるんですよ』と言ってきた。


 ふさわしいと言われても、アンデルセンもイソップもグリムも区別がつかねえよ。


 シンデレラとか白雪姫とか、実写がどうなるのか、わかったもんじゃない。


 携帯で調べたら、「みにくいアヒルの子」「裸の王様」「マッチ売りの少女」等が出た。


 みにくい裸の少女が来たらどうするよ!?


 70分9000円は、安いのか、高いのか、女性の質と、プレイの中身できまる。


 もちろん、俺も女性を喜ばせることは下手ではない。


 とびっきりのヒドイのが、来たらチェンジもあるが、まあ、ある程度はウェルカムハート。


 さあ、どんな娘が来るのかな?


『コンコン』


 来た!



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