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マーメイドな時間

第8章 暴力団に……

 俺は暴力団「惨念備異組」の組員、豪博光(ごうひろみつ)35歳。


 今日は惨念備異組の三代目組長が、二人目の奥さんとなる女性を連れてくるという。


 組長は53歳。まあ、まだまだ現役っちゅうこっちゃな。


 まあ、ヤクザに嫁入りするっちゅうことは、かなり気合い入ってな出来んこっちゃ。


 まあ、我々下のもんにすれば、姐さんってことになるんやろうが、なめたことしてくれとったら、いくら姐さんでも承知しまへん。


 けじめっちゅうのを、ちゃんとわかってもらわんと、他のもんに示しがつかんさかいなぁ。


 せやけど、組長も好きでんな。


 俺も今の女と一緒になりたいと思ってはおるんやけど、一般の人なんや。


 彼氏がヤクザ言うたら、いろいろうるさい問題がおこるんやろうのう。


 せやけど、最近のヤクザは昔みたいに堂々とできまへんねや。


 特にうちらみたいな小さい組は、肩身が狭い。けど、俺らは、ケンカが本業。


 やるときはなんぼでも相手になりまっせ。


 おっと、そろそろ組長がおいでになる。


 組員全員が、大広間に集まってるんや。


 中には知らんやつがおる。


 こいつ誰や?



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