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マーメイドな時間

第10章 寿司屋に……

 どうも野田目幹太です。会社のプレゼンから、駅の演説から、どうにも、おかしなものばかり見ている。


 いったいどうなってる?


 まさか私がどうかなってる?


 なにがどうなってる?


 今日は飲みたい。


 私は会社が終わった、午後6時半に近所をブラブラとさまよった。


 しかし、この辺りは飲み屋がないなぁ。


 スナックもバーも無いよ。


 なんでもいい。酒が飲める店ないか?


 駅前はあるかな?


 私は会社の近くで昼以外は店に入らないからなぁ。夜のお店はよく知らない。


 だが……あった。


「寿司、割烹、魚楽」


 寿司か……寿司もいいな。


 寿司を食いながら日本酒を飲むか。


 私は引き戸を開けた。


『ガラガラガラ』


「へいらっしゃい!!」


 威勢のいい職人の声。寿司屋はこうでなくっちゃな。


 私はカウンターに座った。


「はい、なんにいたしましょう!!」


「そうだね、まず冷や一杯貰おうか。それと、適当に一人前握ってくれる」


「なにか、好みのネタはありますかい? 今日は、いいの揃えてあるよ!!」



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