けだもの系王子
第2章 聖矢 、子犬系?
「そんなの、無理っ!……あぁっ……!」
ぬちゅっ、あたしの中をゆっくり入ってくる。
みしみしという感覚。
痛みが走る。
ぐぐぐっ、あたしの中を侵入しながら、ぎゅっと、抱きしめられる。
ぐぐぐっ、やがて根元まで届いたのか、あたしの奥に聖ちゃんのがあたった。
その瞬間、そこからじんわりとした、快感が広がる。
痛い。
痛いのに。
「あぁっ……!聖ちゃんっ!……っ!」
夢中で聖ちゃんにしがみつく。
「……!」
急に激しく動きだす。
ずんっ、ずんっ、ずんっ……。
奥を貫かれる度に痛みと共に、快感が全身を襲う。
あたしの口から、悲鳴のような喘ぎ声が洩れる。
「さきちゃんの中……、すごい、気持ちいい……」
荒い息をつく、聖ちゃん、額にうっすらとした汗が浮かんでいる。
「やぁぁっ!……もう、やめてっ……!」
信じられない状況に体が勝手に反応する。
痛い、痛い、のに。
聖ちゃんのがあたしの中を動く度に、体の奥に快感が走る。
あたしの中、どうなっちゃうの?
これ以上は壊れてしまうっ。
嵐のようにキスをされる。
顔を背けても、舌を絡められ、苦しくて息が出来ない。
逃がさないと言うように、がっちり掴まれる。
その日から。
あたしは聖ちゃんに捕らわれる。
幾度も体を重ねられて、決して、逃してもらえない。
相変わらず、外では可愛い幼馴染みを演じ続け、隙があれば襲われる。
あたしに好きな人が出来ても、その関係は続いた。
逃れられない……。
ずっと聖ちゃんに囚われたまま……。
恋をする事も叶わない……。
あたしが好きな人は……。
『却下だよ……』
聖ちゃんの言葉が重く響き鎖のように縛られ、月日が流れて行く。
あたしの気持ちは置いて行かれたままで……。
………………………。