けだもの系王子
第11章 零斗、チャラ男系?
ベッドの上でじっと、見つめ合う。
伝えたいこと、言いたい事は、沢山あるのに。
魅いられたように、動けない。
ドキドキして、苦しくて。
愛しくて……欲しい。
綺麗な瞳に引き寄せられて、ゆっくり顔が近付く。
「好きだ……」
掠れたような、甘い声。
あたしの瞳から、涙が溢れた。
ぎゅっと抱きしめられて、優しくキスをされた。
「好きだよ」
また、見つめ合って、キスをされた。
ぎゅっと抱きしめられた。
「あたしも……」
やっと呟いて、ますます、抱きしめられる力がこもる。
零斗さんの体は、どうしてか、あたしの体にしっくり馴染む。
抱き合えば、重なり合いたくなり、お互いに一つになる。
それがあたり前のように、自然で、抗えないほどに惹き付けられる。
不器用なあたし達の間に、言葉なんて、必要ないのかもしれない。
ただ、求め合い、お互いの性器を刺激し合って、繋がり合う。
何度も絶頂へと登りつめて、溺れていく。
それでもいい。
愛してるから……。