けだもの系王子
第6章 要、優等生系?
聖矢Said
こんな時間にただ会いたくて、早希ちゃんのアパートまで来てしまって後悔する。
ドアの中から聞こえて来る、愛しい人の淫らな喘ぎ声……。
その声を聞いた瞬間、いろんな感情が僕を支配した。
初めから間違っていた。
子供の時からキョウダイのように一緒に育ち、はじめて意識した異性。
あんなに可愛いくて、綺麗で……。
無理矢理でも自分のモノにしてしまいたくなるのも当然だろう。
だけど、空しくて苦しくて。
体を重ねれば重ねる程に募っていく思い。
どんどん悪い男になり、嫌われていく。
どこかでそんな自分を止めて欲しいと願っていた。
ああ、誰か……。
こんな汚い僕を救って欲しい……。